そして青空は永遠に晴れたまま。

奇跡の2.5次元役者・浜尾京介の芸能活動復帰をのんびり待機中。

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青空本編完全ネタバレ感想その4です。
これまでの感想はこちら→ 【その1】 【その2】 【その3



まずはお約束の長ーい注意書きから。
駄目だなって思ったら、即引き返して読まないでください。




※映画版『あの、晴れた青空』の完全ネタバレになります。
※映画化されていない他の原作エピソードも遠慮無くネタバレします。
※映画撮影時のメイキング的なエピソードも随時盛り込みます。
※映画版青空に関係無い話題にも必要があればどんどん脱線します。
※原作・映画版ともにギイタク至上の主観的感想です。
※あくまでも根本的には腐女子が書く感想です。お察しください。
※なので、ギイタクのラブシーンは当然ですが大好物ですw




こちらの【青空あらすじまとめ】の流れに沿って感想を書いていきますのでよろしければご参照ください。






(9)
場所変わって寮内の郵便受けの前で270号室のBOXを開ける託生。なかには母からの一通の手紙が届いていました。昨日の今日で速すぎです。さすが同じ静岡県内(……という設定に映画版では落ち着いたらしい)ですね。


ここでいきなり回想に突入。まったく同じ場所で一年前に時間軸が移動します。郵便BOXが305号室のものになるのと託生の服装が変わるのとで、しっかり画面を観ている原作既読者にはこの切り替わりすぐに気づくことが出来ると思いますがかなりわかりづらい回想カットかも。まあでも確か託生のナレーションで一年前はうんたらかんたら〜って言っていたような気がするので大丈夫ですかね。


そうそう、多分すでにここで使われていたと思うんですが、一年前の託生が兄絡みのことを思い出しているとき、「ドクン」と響く重い心音のようなSE効果が今作では何度も用いられています。このSEと、後半の方の場面のとある映像効果もそうなんですが、この手の効果、個人的に今作のマイナス要素というか、要らなかった部分の一つかなあ。浜尾託生の表情だけでも十分に伝わったと思う……のは親馬鹿的な発言でしょうか。



母からの手紙を握り潰す一年前の託生の姿に、あの頃の自分も家族も皆嫌いだった、自分の心を守るために必死でバリケードを作っていた、と暗く重たい声をした託生のナレーションがかぶさって、さらにそこから回想の時間軸が過去へと遡ります。




(10)
二年前。託生たちが一年生のときの回想です。ここは原作未読だとおそらくわからない。「暁を待つまで」から引用している場面ですが、原作通りでは無く映画用にアレンジされているので、原作読者でも一瞬暁〜だと気づかないひともいるかもしれませんね。原作では教室に一緒にいるはずの利久が、製作の都合上カットされてしまったために余計に一年時だとわかりづらくなっています。まあね、たった1シーンのために利久を呼んでくるのも製作費的にアウトかな(笑)? そのおかげで、とでも言いましょうか、この回想シーン、人間接触嫌悪症時代の託生の孤立っぷりが際立っていると思います。そしてここで登場し託生をいじめるモブキャラが、はまおさんとだいすけさんそれぞれの事務所バーターという……いやー二人とも4作目までくると大物になったもんだ(笑)。


ここで教室最後列の席から託生をじっとみつめるギイが最っ高にカッコイイです!!!! このときは誰にも秘密の、どこまでも報われない、絶望的な片想い中のギイですからね。OKカットかどうかわかりませんが、メイキングギイタク版にもチラッと映っていました。託生をみつめる想いを秘めたまなざしが静かなのに熱い。心配で仕方無いんだという気持ちが伝わってくる表情をしていますよね。嗚呼、片想いのギイ……萌える!! 絶賛片想いな16歳(笑)。ギイ、はとっても麗しくて素敵なんですが、全体の流れとしてここで暁〜からわざわざ回想引っ張ってくる意味がイマイチみえないかなあ。暁〜を実写で観てみたいと言っていたごとうせんせーへのサービスカット? こんな断片的で中途半端な回想として挿入されたらガッツリ観たくなるっての!!!!


あとこの場面、託生をいじめるクラスメイトの態度に対して、ギイと話している赤池がわりと語気荒く彼らを責めていたのがちょっと違和感だったんですが、一年当時の赤池が託生のことでそんなに怒るかなあって思いました。でもそれは風紀委員的な彼の正義感からくるものなのかなあ、とか……苦しい(笑)? オリジナルで繋げてある部分はやっぱりどうしてもぎこちなさが感じられるというか、引っ掛かりますね。




(11)
回想三連チャンの最後、時間軸は再び一年前へ。305号室です。正直に言うと私、初見時には305号室だとわからなかった。最初の台詞を聴いてもてっきり三洲が託生を心配してるのかと思ってました。ギイが「わかってるのか?」って言い始めてようやくああ〜ジュンプラの305号室での会話だーっ!! って気づきました。これはきっとメイキングで託生と三洲がそれぞれのベッドに寝てるところを観ていたせいだと思います。(ちなみにその場面は本編ではカットされていて無かったです)


「愛してるって、どういう意味かわかってるのか」……ジュンプラの、ここの二人のやりとりをちゃんと青空の作品内に挿入してくれたのは個人的に凄くうれしかったです。まさにその「意味」を、身体張って半ば強引に託生にわからせるのがジュンプラという話の重要ポイントであり、託生とギイの恋愛関係において一番核となる部分だと思うんですよ。これは今回のラブシーンのところでもっと突っ込んで書くつもりですけども、託生とギイにとってセックスって絶対に必要不可欠。それを原作ではほとんど描写が無いから要らない、と目を逸らしたら、彼らの恋愛の本質からも遠ざかってしまう気が私はするんですよね。


いかんいかん、話が逸れました。続きは後程じっくりと。


この回想シーンのギイ、かーなーりー切羽詰まってきている感じです。声のトーンとかいつもよりかなり低めで威圧されるような迫力があった気がします。えーと、ぶっちゃけますと「今すぐお前を抱きたいんだよ」的な切羽詰まり方(笑)? 恋人になったのに同じ部屋で寝起きをともにしていて、二ヶ月もおあずけされてたらそりゃあ辛抱たまらんよねギイ、よく我慢してるよねギイ。そんなギイの男の本音が垣間見えた夜。このやりとりがあってこそ、ジュンプラのクライマックスが生きてくると思うので、ここをちゃんと押さえてくれた監督はじめ脚本制作班、さすがです!!!!


追記。
一年前の305号室での夜中のやりとりについて。ギイがちょっと高圧的で、自ら波紋を投げ掛け託生の気持ちを掻き乱しておいてそのまま放置でさっさと寝ちゃうってのがなんかね、虹色を思い出させるシーンでした。ああ〜二年の頃のギイってこうだったよねえって懐かしくなった。託生に対してもわりと強気に出たりするゴーイングマイウェイな亭主関白っぷりが見て取れますよね。これが三年になると逢えない時間と距離がギイを弱気にさせるのか、ゲロ甘のベタ惚れ独占欲丸出し状態になるけど(笑)。あ、でもこれひょっとして、虹色のギイ、つまり二年生ギイであるということを踏まえた上で、虹色を彷彿とさせるように演出したり演技指導したりしてるんだとしたら……うわあ凄いや。もしそうだったら鳥肌モノだ。


ちなみにベッドの位置は虹色と逆になっていますね。「左側の机とタンスとベッド」が託生の領域というのが原作春風における描写だから、とりあえずベッドの位置に関しては青空が正解かな。美貌も一応入口からみれば左側か。寮部屋は毎回ロケ先が変わって、しかも毎回部屋の形状が違うので、家具の配置を考えるだけでも一苦労でしょう。制作班の美術さんホントお疲れ様です(笑)。




怒濤の回想シーンを終えて前半のヤマ場、ゼロ番の夜まであとすこし!!