そして青空は永遠に晴れたまま。

奇跡の2.5次元役者・浜尾京介の芸能活動復帰をのんびり待機中。

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青空本編完全ネタバレ感想その19です。永遠へと続くエピローグ。
すでにDVDも発売済みですのでそちらを観ながらごらんいただけると幸いです。


これまでの感想はこちら。
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まずはお約束の長ーい注意書きから。
駄目だなって思ったら、即引き返して読まないでください。




※映画版『あの、晴れた青空』の完全ネタバレになります。
※映画化されていない他の原作エピソードも遠慮無くネタバレします。
※映画撮影時のメイキング的なエピソードも随時盛り込みます。
※映画版青空に関係無い話題にも必要があればどんどん脱線します。
※原作・映画版ともにギイタク至上の主観的感想です。
※あくまでも根本的には腐女子が書く感想です。お察しください。
※なので、ギイタクのラブシーンは当然ですが大好物ですw




こちらの【青空あらすじまとめ】の流れに沿って感想を書いていきますのでよろしければご参照ください。







(44)
「オレは本当の葉山託生を知っているんだ」……そう語るギイの声がきこえてきて、画面に映っているのは帰りの電車に揺られる二人の姿。ギイの左肩に頭を寄せる託生と、その託生の頭に頬を寄せるギイ。安心したのか疲れたのか、二人は互いに身体を預け合いながら眠ってしまっているようです。寝ている託生のアップにかぶさるギイの台詞は(21)の回想のもの。一年前、託生が貧血で倒れたあと305号室での赤池とのやりとりで語られたギイの託生への深い想いを知る場面です。ずっと昔、託生が本当に託生らしい頃の託生を知っている。その頃から好きだった、と、託生本人も知らないギイの初恋を赤池に打ち明けます。(21)の場面ではここで言葉は途切れましたが、エピローグでは続きがありました。「章三は笑うかもしれないが、オレは託生に憧れていたんだ」そう言ってどこか照れたように笑いはにかむ一年前のギイのカットが挿入されます。それがきこえていたのでしょうか、ギイの肩にもたれて眠る託生の口元が柔らかくほころび、「ギイ……」まるで想いに応えるかのように愛しいひとの名前をかたどったのです。線路を走る車輪の音だけが響く車内には二人きり。託生とギイは寄り添い眠り続けます。やがて電車はトンネルに入ると、そのまま徐々に暗くなっていき……―end―



エンディングの最後に【監督・編集 横井健司】の文字が流れたあと、シリーズテーマ曲はいつものようにそこで鳴り止まず、虹色から通じて今回だけのエピローグが始まります。この特別感……やはりシリーズ集大成であり完結編なのだなあという想いが強くなりますね。帰りの電車でべったり密着して眠っている託生とギイ。……こんなふうに寝てる男の子二人実際に見掛けたら確実にデキてるっっ!! って二度見どころか五度見ぐらいしちゃいそうですが(笑)。ここでアップになるのは託生だけなんですね。ギイのアップは一年前の回想シーンで、託生への謂わば初恋めいた感情を照れながら赤池に打ち明けているギイです。この眠る託生のアップがとにかく美しいったらもう!!!! ギイの肩に頭を預けて安心しきった顔ですやすやと眠っているんですが、口角がわずかに上がってほのかに微笑んでいるんですね。当然目を閉じているのであの濃くて長い睫毛がバッサバサ!!!! 思わずコレつけまか?! と疑いたくなるような、おそるべき天然睫毛で本っ当に綺麗な顔してるんですよ。一年前のギイの告白に名前を呼んで応えたあと、さらに微笑む託生の美しさは最早眩しいくらい!!!! あどけなさも感じさせつつ、どこか気高さすら漂うんですよねえ……ギイに愛されているという事実が現在の託生を強く気高く美しくする。内側から滲み出てくる美でもあるのかなあ。


物語のラストを飾るのが、このうえなく安らいだ託生の美しすぎる微笑みであるあたりに、横井監督の浜尾託生に寄せる絶対的な信頼と自信みたいなものを感じ取るワケです。託生とギイの愛が永遠となる完結編の最後を締めたのは、やはり託生でした。 原作の二人の物語が完結する気配はまるでありませんが、映画 〝タクミくんシリーズ〟における、浜尾託生と大ちゃんギイの物語はこのエピローグで完結です。唯一無二の大事なひとに「愛してる」の意味を教えられ、愛し合うことの悦びと苦しみをも与えられ、自信と自尊心(プライド)と〝永遠〟の約束を得た託生。それが彼らの物語のラストというのは……なんかもうこうやって書き連ねているだけでも感無量というか胸いっぱいで涙が出そうになります。浜尾託生の存在があってこその虹色、美貌、Pure、そして青空だったんだなあと。映画は間違い無く〝タクミくんシリーズ〟でした。そして主役は浜尾京介演じる葉山託生でした。




ちなみに一年前のギイが言った「ずっと好きだった」「オレは託生に憧れていたんだ」という告白について、実はそのときベッドで寝ていた託生にもきこえていたのだということは、DVD特典のジュンプラディレクターズカット版を観ればはっきりわかるんですが、本編の方でも(21)の場面で意識を失っているはずの託生の口元がわずかに動いているんですね。おそらく一年前の託生も口を動かしてギイの名を呼んでいたんだと思います。一年前は声にならなかった「ギイ……」という返事ですが、一年経った今の託生は、あのときのギイの告白に、声を出して応えることが出来たんですね。これが託生の成長でもあるのでしょう。


以下、青空パンフレットからの引用になりますが、横井監督は青空のラストシーンをどう終わらせるかについて、この「ギイ……」を夢のなかの出来事とするか現実につぶやくかで悩んだそうです。そして結果は……皆さん本編でごらんのとおりですね。「あれをほんとうにすることでやっと終われた」、と、監督からのお言葉。「やっと終われた」……って重いなあ。第二弾からシリーズをここまでまとめあげた横井監督がおっしゃるからこそ、とても重みがあってずしっと心に響きました。この言葉を読んで、嗚呼ちゃんと終わらせてくれたんだなってまた泣けました。監督と出逢えたことが作品と彼らにとってどれだけ幸運だったことか。


ようやく私も言えます。横井監督、本当に本当に、ありがとうございました。


彼らの託生とギイが生きているあの世界で、二人に〝永遠〟がみえました。
映画としての物語は終わっても、作品世界の彼らはずっと一緒、死ぬまで一緒、死んでからも一緒。
それが〝永遠〟なんだと、そう信じられました。


勿論監督とともに作品制作に関わったスタッフの皆さんや、第一弾から製作を仕切ったビデオプランニング、販売元のポニーキャニオン、その他携わるすべての方に感謝です。


そして、演じてくれたキャストの皆さんにも感謝を。



はまおさんと大ちゃんには、虹色から青空まで託生とギイを続けてくれてありがとう、と。
青空に至っては、託生とギイとして89分間一秒の嘘も無く彼らの物語を生きてくれたことに、心からのありがとうを。




最後、二人を乗せた電車がトンネルに入って暗くなるのに合わせてだんだん画面が暗転していきますよね。トンネルを抜けると、その先には一体なにがあるんだろう。最初の青空試写会で観たときに私はこうツイッターでつぶやきました。「この電車の行き先は〝永遠〟という名の終着駅なのかなあ」……そう、もしかしたら今も電車に乗ったまま彼らは二人寄り添っているのかもしれないです。先程書いたことと矛盾しそうですが、私は感謝祭DVDの春風語りかけのエンディングを観たときにこそ、「嗚呼、これで本当に終われたな」と思ったので。






2011年6月18日にはじめて『あの、晴れた青空』を観てから7ヶ月以上も経ってようやく彼らの託生とギイのゴールまで辿り着けました。あれこれ無駄に長いだけの記事にここまでおつきあいくださった皆様、どうもありがとうございました。読んでくださる方がいたからこそ完走出来ました。




以前から何度か言ってきましたが、これが私にとってもゴールです。
続きはごあいさつも兼ねて次記事にて。