そして青空は永遠に晴れたまま。

奇跡の2.5次元役者・浜尾京介の芸能活動復帰をのんびり待機中。

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大阪公開初日までの二週間。己の飢えを満たすために

ディテイル本編に関するちょっとしたコラムのような記事を

何回かに分けて書いてみようかと思います。



題して、映画タクミくんプチコラムその1。

今回は、ズバリ、“回想シーンの見分け方” です。




『美貌のディテイル』をごらんになった方の感想を見ていて

回想シーンと現在との切り替えがわかりにくかったという意見が

結構見受けられました。確かに過去と現在の繋ぎ目をわざと

あやふやにしている演出だったようにもみえましたし、

原作を、少なくとも『美貌のディテイル』まで読了していないと

一度見ただけではその切り替えは気づきにくいかもしれません。



というコトで、

出来るだけ簡単に見分けるポイントを整理してみました。


まず注目してほしいのは【部屋番号】です。

この映画では寮の部屋の番号が何度もアップで登場します。

そして回想に限らず部屋のシーンでは出来るだけ映像のどこかに

部屋番号が映り込むようにがんばって工夫して撮られています。


そして次に注目するのは【同室者】です。

部屋の中で一緒にいる人物の顔ぶれによって

それがいつのことなのか大体わかるようになっています。


最後に【ギイの容貌】 でもこれはわかりにくい…かな?

基本的に眼鏡を掛けていて髪型がきっちりしていたら現在。

眼鏡を掛けていなくて髪型がくるんくるんしてたら過去です。



ここでおさらい。(本編の流れについてはお馴染みの こちら 参照)



・270号室・・・三年生(現在)  託生と三洲が同室

・305号室・・・二年生(一年前) 託生とギイが同室

・421号室・・・一年生(二年前) 託生と利久が同室

・300号室・・・三年生(現在)  ギイの部屋・個室

・409号室・・・一年生(二年前) ギイと赤池が同室



ちなみに409号室は今回の映画では表記されていませんが

一年生のときの回想で出てくるギイと赤池の部屋です。


最初の回想である(8)二年生の入寮日シーンでは

【305】と書かれたドアを開けて託生が部屋に入ります。

そのあとに現れるギイは二年生のギイ。

このギイは眼鏡掛けていませんよね。髪型もくるんくるんv


次の(14)では一年生の入寮日の様子が回想で入ります。

ここでは託生に「よろしくな」と声をかける同室者が利久です。

このときの託生は警戒心丸出し。嫌悪症も酷いですね。


(18)の回想はかなりわかりやすい入り方です。

赤池に起こされるギイ。これは赤池と同室だった一年生のとき。

【421】と表示されたドアの前で託生と上級生が揉めているところに

ギイが仲介に入る場面は、部屋番号で一年生だとわかります。

あとこのシーンではギイが「先輩方〜」と言っているので

明らかに過去です。現在のギイ達は最上級生ですしね。


続くシーン、窓際で託生が振り返って微笑むあの名場面。

ここはギイが入ってきたカットのドア部分に【305】の表示が見えます。

なので二年生のとき、ギイと託生が同室になってからの回想です。

この回想に、一年のときにギイが見た夢の回想も重なるので

とってもややこしい。私も最初、コレは現実にあったことの回想なのか

それともギイの妄想なのかを計りかねたぐらいです(;´∀`)

ギイのナレーションで、実際にあった出来事の回想なのが判明します。


(21)の託生が見た自分とギイの幻影はわかりやすいですね。

最初ギイが一人でやってくるので本物か幻影か惑うかもしれません。

これは託生も一瞬戸惑っているはずなので「どっち?」と思って正解。

でも眼鏡をしていないので過去のギイですね。そしてそんなギイを

無邪気に追いかける一年前の自分……ああせつない。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン


そしてクライマックスの音楽堂での回想と現在は、

さらにわかりにくく演出されています。これは多分もうわざとですね。

現在の会話部分と切れ目無く回想シーンの会話が入ってきたりしてる。

観てる側がちょっと混同するのが制作側の狙いなんじゃないでしょうか。



(追記)

音楽堂にギイが現れて、託生の隣に座ってから最初に挿入される

回想シーンは特に切り替わるタイミングがわかりづらいと思います。

現在のギイが「悪かったな、見舞い行けなくて」(だったかな?)と

言ったすぐあとに、一年前のギイの台詞「すまなかった、な?」が

入ります。そしてこの過去から現在に映像が切り替わるより先に、

現在のギイの「俺は恋人失格なんだそうだ」という台詞が

過去回想の映像に被さるので、ここは本当に混乱しちゃうと思う。


この音楽堂での見分けのポイントは【色合い】と【眼鏡の有無】です。

一年前にギイと二人で閉じ込められたときの回想は、基本的に【夜】

回りが薄暗くて【青】っぽい色合いになるとそれは過去の二人です。

現在のギイと託生は【夕方】音楽堂にいるので【橙】っぽい色合いです。

ギイの眼鏡がカシャーンって飛ばされた後は、原作を読んでいないと

もう青か橙かの色合いで過去か現在かを判断するしかないと思います。

(まあ、最後の5分ではすっかり夜な雰囲気で薄暗いんですけどねw)


原作『そして春風にささやいて』を読んでいたら台詞で大体把握出来ます。

今回は春風を読んでいると音楽堂での感動がさらに増すので超オススメ!!

残念ながら映画版春風とは微妙に変えてあるので(美貌はほぼ原作準拠)

あまり参考になりません(;^ω^) 比較するのは楽しいですがw



次回は以前にも少し触れましたがその映画版春風との

比較検証なんぞをやってみようかと思います。