そして青空は永遠に晴れたまま。

奇跡の2.5次元役者・浜尾京介の芸能活動復帰をのんびり待機中。

100117_2


クライマックス直前!! 『美貌のディテイル』感想。


こちらのあらすじ に沿って書いています。ご参照ください。

※何度も繰り返しますが完全にネタバレです!!!! 注意!!!!


  → (1)〜(2)   → (3)〜(6)   → (7)〜(12)

  → (13)〜(16)   → (17)〜(18)   → (19)〜(23)




ここからはギイの300号室での場面(24)(27)と

託生の様子(25)(26)が同時進行していきます。



(24)(27)

まずは300号室を三洲が訪れるところから。

予告にもある今回の見所その1、ギイvs三洲直接対決!!


いわゆる “四代目手塚vs五代目手塚のW手塚対決シーン”

ですねwww ギイと三洲は互いに相手へ苦手意識があり、

間違っても気やすく部屋を訪ねるような間柄ではありません。

でも、嫌悪症を復活させつつも健気にがんばる託生を

クラスメイトとしてそして同室者として間近で見てきた三洲は

我慢出来ず、「一言忠告しておく」と遂にギイとサシで対決。


いやー……さすがに見応えありましたねえこの場面。

中の人的な意味ではW手塚対決で観客の興味を惹き付ける

そういう楽しみ方もあざとくいやらしくお好みで提供しつつw

やはり劇中ではギイvs三洲の緊張感溢れる場面でありました。

三洲役のキャストが判明する前、私が一番心配していたのが

「ギイに迫力負けするようでは三洲役とこの作品は失敗である」

という点でして、三洲のキャスティングは本当に気がかりでした。


三洲は原作でもとても人気があり、今後も出番の多いキャラです。

余談ですがドラマCDでは人気声優の石田彰氏が三洲を演じていて

大ベテラン井上和彦氏を相手にそれはそれは堂々たる対決ぶりで

自分の心を偽る後ろ暗いところのあるギイを三洲が圧倒していました。

ギイの存在感を一瞬怯ませる程の演技が三洲役に出来なければ

この場面、ひいては『美貌のディテイル』という作品自体の完成度が

数段落ちてしまうのではないかと懸念していたんです。


いざ完成した作品を見ると、息を呑むような緊迫した場面でした。

大ちゃんギイを相手に、馬場三洲は(ほぼ手塚のままでしたがw)

堂々と戦っていたと思います。ギイの詭弁を暴いていく巧みな口撃は

多少のカットやアレンジはありましたがほぼ原作通りの台詞でした。

託生の嫌悪症復活をギイに告げ、ギイのやり方を間違っていると責め、

数日とはいえ託生の異変に気づけなかったギイを恋人失格だと言い、


「崎がやり方を変えないなら、葉山の嫌悪症、今度は俺が治す」


と、宣戦布告。ギイの気持ちを揺さぶり発破をかけます。

とは言え、三洲は託生に恋愛感情を抱いているワケでは無くて

ひねくれ者の三洲だけに、嫌いなことだけはっきり意思表示していた

嫌悪症時代の託生のことを三洲は気に入っていたらしいんです。

でも、ギイの愛情によって嫌悪症を克服し、笑顔を見せるようになった

託生も悪くないと思うようになったので、今の痛々しい託生を

見てられなくて、なんとかしてやりたいとでも思ったんでしょうかねえ。


このへんの三洲というキャラの屈折具合は、私、よくわからない。

こういうキャラがサブ的立場で人気出るのはよーくわかるんだけどねw

託生をさりげなくいつもフォローしてくれるところは、好きですよ(;´∀`)

(ギイタク至上派としましては、彼のCP要素はかなり苦手ですが)


赤池が託生と向き合って見守ってくれているのに対し、

三洲は託生の見えないところで動いて助けてくれるんです。

(この話の続きにある原作『あの、晴れた青空』でもそうですよね)

一体託生のなにが揃いも揃って彼らをそうさせるんでしょうね。

託生って不思議な魅力を持った子だと思いますが、それはさておき。


この映画の場合、託生は浜尾が演じている託生ですから、

どこか放ってはおけないような、なんとなく構ってやりたいような、

それこそ大ちゃんが言う浜尾の「愛される存在感」ですよね(*´∀`)

出演者のなかでも浜尾だけ年が離れているのも大きく影響してるかな。

(あ、美慎君はもっと年下でした(;´∀`) でも彼のキャラは攻めだからw)

キャスティングの妙が起こした奇跡の一つだと思っています。


あ、でも一つだけちょっと気になったこと。

このシーン、ギイの揺れ動く心理状態を表しているのか

画面がすごく揺れるんですよ。ハンディカムの手ブレ状態に近い。

なので二度目に見たときはかなり画面酔いしそうになりました(;´Д`)

いくらなんでもそんなにブレブレさせなくてもいいのになあ。

場面そのものの緊張感と相まって真剣に酔いそうでした。

体調悪かったり車酔いとかに弱い方はちょっとしんどいかもです。

(追記。このカメラのブレ演出はここ以外にも多用されていました)



(25)(26) 託生、掲示板の前にて。

さて、ギイと三洲が対決しているのと時同じくして

託生は中庭の掲示板でとある貼り紙を見つけていました。

そこに書かれていたのは、“音楽堂取り壊しのお知らせ”


音楽堂は、託生とギイにとって大事な想い出の場所です。

一年前、高林絡みの一件でここに閉じ込められた託生とギイ。

そしてギイに告白され、初めてのキスをしたのが音楽堂。

二人の恋愛が始まったこの場所が、取り壊されてしまうのです。

新学期、ギイの気持ちが変わってしまったのと一緒に

すべての始まりだった音楽堂まで消えてなくなってしまう……。

託生の足は自然に音楽堂へと向かいます。



(28) 三洲が去ったあと、300号室。

三洲の思いがけない宣戦布告に、葛藤するギイです。

今にも爆発しそうな自分自身の想いを必死で抑えつけるように

腕を掴み顔を歪め歯を食いしばって苦悶する大ちゃんギイ。

その苦しい表情は予告でもちらっとカットインされていますね。

ギイのなかの託生への想いの激しさをここで感じさせてくれます!!


そして遂に託生への想いがギイの自制の箍を決壊させる場面。

これまでずっと堪えに堪えてきたギイの感情が爆発した瞬間です。

原作他媒体では一切描写の無かったギイの心の葛藤ですが

映画ではこれまで少しずつカットを加えることで積み重ねてきた

「追い詰められてゆくギイ」の様子を観客は知っています。

だからこの爆発の瞬間がものすごい意味を持つんですよね。



※これから下に劇中における重要なネタバレを書きます。

 近々映画をごらんになる予定のある方は出来ればバレ回避して

 映画本編で直接確認していただきたいです。なので文字は反転。



バレここから↓---------------------------------



ここね!! ギイが走り出した瞬間にね、かかるんですよ!! 挿入歌が!!!!

ゴム氏の歌う『the otherside』のアレンジバージョンがっっ!!!!


  「灰色の雨が頬を伝う あなたがいないこの世界」


という歌い出しの部分。ここ、アカペラになってるんですが

走り出したギイの気持ちにシンクロしすぎててもうもうもう鳥肌!!!!!!!

ベタな演出ではありますが、ベタだからこそキモチイイというかw

ここまでギイにイライラしてきた観客がカタルシスを味わえる瞬間。


また歌詞がさー、ホンット、ぴったりだよねコレ!!!! 。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン

前回の『虹色の硝子』では鈴木×森田の刹那さにぴったりでしたが

今回はギイと託生の二人の気持ちにシンクロするんだからすごいわ!!

前回と同じ楽曲を敢えて挿入歌という形で継続して使ったのは

単にエコ的な意味だけではありませんでしたねwww


ここは可能ならば初見の鳥肌な感動を味わっていただきたいので、

ネタバレするかどうか悩んだんですが、自分の感想として書くなら

挙げずにはいられない感動ポイントなので触れてしまいました。

私、大阪試写会で『the otherside』のCDを買うと心に決めてますw



バレここまで↑---------------------------------




一度堰を切ってしまえばもう気持ちを抑える術はありません。

学校中を駆けながらギイは託生を捜して回ります。

このシーン、インタビュウで大ちゃんも言っていましたが

本気で走ってます。ものすごく走ってます。全力で走ってます!!

イキオイが半端無いし、だから立ち止まるとマジで疲れてるしw

きっと横井監督ですから、何度も何度も役者が本気で疲れるまで

めちゃくちゃ走らせたと思いますよ。そういう細かい部分で役者に

「リアル」を求める人なのは前回のメイキングでわかりますよね。


追記。

書き忘れていましたが、託生を捜して走ってゆくギイを

窓から眺めている三洲と、そんな三洲を背後で見守る真行寺。

そういうシーンがこれまた映画オリジナルで加えられています。

ここの三洲の立ち姿がものすごおおおおくイイです!!

ちょっと離れて三洲を待っているような真行寺もいいんだなあ〜。

個人的にはここの雰囲気、三洲と真行寺がそういう関係なんだと

ほのかに薫ってくるそんな場面になっていると思います。

このあとちょっとでも三洲に触らせてもらえたらいいね真行寺www



(29)(30)

託生を捜して疾走するギイ、でも託生はどこにもいません。

その頃託生は、音楽堂のなかで一人泣いていたのです。

浜尾託生のマジ泣きです。声は聞こえませんが嗚咽してるかも。

早く!! ギイ早く見つけてあげて!!!! そして抱き締めてあげて!!!!

泣いている託生があまりに可哀相で見ているこちらも涙です。

そしてギイは、託生も見たあの掲示板の貼り紙を見つけます。


もう行き先は一つだけ―――そう、あの場所、音楽堂へ。




私のだらだら感想もとうとう音楽堂直前までたどり着きました。

クライマックスからそのままの勢いでラストシーンへ。

ごとうせんせー言うところのボレロのような「圧巻のラスト界隈」です。

これ以降は書き留めていないので自分の記憶便りなんですが

火曜はメイキングのことで頭がいっぱいだと思いますので

明日中にはなんとか最後まで書き上げられるかな?あと一息!!