そして青空は永遠に晴れたまま。

奇跡の2.5次元役者・浜尾京介の芸能活動復帰をのんびり待機中。

091221_2


『困ったメン 〜絶望のジングルベルMIX〜』
 2009年12月19日 13時公演
 2009年12月20日 13時・17時公演
  @新宿・スペースゼロ



 ※かなり辛口総括してます。
  無駄に長文で、浜尾超贔屓の感想です。
  ご注意ください。







どうしようもない困った男の子たちと
そんな彼らをどうしようもないなーと思いつつ
何故か見守ってしまう困った大人たちの
どうしようもないお話、でした。



少し個人的な話になりますが、
私、集中的に舞台観劇しまくった時期がありまして。
年間に50回以上観劇した年もあったりで。
今は観劇に対してそこまでお金が割けなくなったので
年に数回程度しか観に行かなくなったんですが、
小劇場系から中劇場クラス、そして商業演劇まで、
いろんな芝居をそれなりの回数観たことがあるんです。
つまり、無駄に回数観てきたワケでは無くて、
やっぱりそれなりに目が肥えてるんだなあと感じたワケで。



で、今回の『困ったメン』を観た初見感想は、


「なんかイケメンいっぱいの第三舞台もどき?」


でした。アクマでもどき、ですw



※ちなみに第三舞台については以下Wikiから引用


「その時々の風俗を取り入れた軽妙な台詞のやり取り、
 流行の音楽を多用しダンスを取り入れた舞台進行、
 速い場面の移り変わり (中略) 一方作品全体を覆う
 虚無感と閉塞感により「明るい虚無」といわれる」




……ね。ちょっと、わかるような気がしませんか?



特に最初の群唱部分。
困ったメンたちが集合し観客の方を向きながら
「2013年!!」と声を揃えて全員で台詞を繰り返す
あの群唱!! 「あらあらこれどこの第三舞台?」
って思ってしまった。懐かしいなーって思いました。


でも、この『困ったメン』というお芝居は、
第三舞台程メッセージ性を持たせるでも無く
オチにカタルシスを感じるような救いも
冷酷に突き放されたような絶望も無く
「今は踊ろう!あとはなんとかなるさ」という結末。


困ったメンという若くてイケメンな彼ら7人に
救いや絶望を表現する演劇的な技量はまだ無いとの
判断であったとしたら、あのユルさも仕方ないのかしら。


でも、『FROGS』程キャストを魅せることに特化もしてない。
『FROGS』はある意味清々しいまでのキャスありき舞台で
だからこそ、中身はよくあるジュブナイルものでしたが
その分キャストが生き生きと魅力的に輝いていました。
役者の技量の欠如を若さと輝きで補うことに成功した、
『FROGS』はそういう作品だと思うんです。


が、今回の『困ったメン』はどちらにもなれていない。
あっちもこっちも欲張った結果、全方位に対して中途半端。
まあメッセージ性のある群像劇にするつもりは
作り手側には端っから微塵も無かったんでしょうけども
そもそも困ったメン7人すら捌き切れてないもんなあ。


この脚本ならイケメン7人も要らないよね。
ぶっちゃけ浜尾の役とか要らないもんね(あ、言っちゃった)
タダオがいて、ジャンボがいて、あとはーんーナベくらい?
サチオが幽霊である意味ってほとんど生かされてなかった。
せっかく死んでる幽霊という設定なら、もっと内容的にも
引っかき回せる美味しいポジションだったと思うんです。
でもそこまでサチオを掘り下げなかったってことは
……ま、そういうコトなのかなあ、と。


結構マスコットてか、ほとんどお人形さん扱いだったよね。
……ねえ、あんなだけど、あの子、もっと出来る子だよ?


夏の舞台で短編とはいえ主役を演じた浜尾を観ました。
あれに比べると、あまりに物足りない。もったいないよ!!!!
仕事掛け持ちしてて本番前にまで入れちゃうぐらいだし
練習もあまり参加出来なかったせいかもしれないですけど
もっとさ、やらせてあげてよいろいろと!!!!
やれば出来る子だよ?漢だよ?カラダも張るよ?! (オイw


7人もいたら美味しい役とそうでない役とがあって
御贔屓キャストが不幸にもそうでない役だった場合、
観てる側はね、ツライというかストレスが溜まります。
しかもそれがキャストの不甲斐なさを嘆くのでは無くて
この子はもっと出来る!! と思ってるから余計にね。


あー今、コレ我が子可愛さの贔屓目全開だな(;´ω`)



初見は11列目中央上手寄りだったのですが
このお芝居、11列目までは届きませんでした。
中身が、熱さが届かなかった。距離が有りすぎる。


その証拠に2回目は7列目で随分面白く感じたし。
笑いも熱も7列目まで距離を縮めると共有出来た。
(3回目は2列目で近すぎて芝居を忘れたw)
ぶっちゃけ11列目だと浜尾の可愛いお顔を眺めて
うはうは悶え萌えるにはあまりに遠すぎて('A`)


いやー浜尾のあの役は観て眺めて愛でるしかない。
台詞回しや演技が随分上達したなーとか
普通の等身大な男の子の役って新鮮だなーとか
そういうファン目線の感想はあるけど、
浜尾目当てではないお客さんにしてみれば
「可愛いね〜」以外の感想の書きようが無いと思います。


だって、そういう風にしか脚本に書かれてないから。
お人形な浜尾を眺める舞台、と総括してしまいそう(;^ω^)



なんちゃって第三舞台を目指すか、
こまメンたちをFROGS的にフルで踊り歌わせるか
潔くどっちかに特化してほしかったなあ。


個人的には惨敗しちゃってても良いから、
彼らでなんちゃって第三舞台、観たかったかも。
あちこち欲張って少しずつ物足りない内容は、
ガチな勝負や評価から逃げてる気がしたんだよね。



……ま、そのへん全部含めて
これがイマドキの困った若者風芝居だと言うなら
それはそうなのかもと納得するしかないですが。




だらだら長くなりすぎたので次の記事に続けます。
各キャストさんの感想なんかも少し書きたいかな。