そして青空は永遠に晴れたまま。

奇跡の2.5次元役者・浜尾京介の芸能活動復帰をのんびり待機中。

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約1ヶ月ぶりのご無沙汰でした。青空本編完全ネタバレ感想その14です。
これまでの感想はこちら。→ 【その1】 【その2】 【その3】 【その4】 【その5
その6_a】 【その6_b】 【その6_c】 【その7】 【その8】 【その9】 【その10
その11】 【その12】 【その13




まずはお約束の長ーい注意書きから。
駄目だなって思ったら、即引き返して読まないでください。




※映画版『あの、晴れた青空』の完全ネタバレになります。
※映画化されていない他の原作エピソードも遠慮無くネタバレします。
※映画撮影時のメイキング的なエピソードも随時盛り込みます。
※映画版青空に関係無い話題にも必要があればどんどん脱線します。
※原作・映画版ともにギイタク至上の主観的感想です。
※あくまでも根本的には腐女子が書く感想です。お察しください。
※なので、ギイタクのラブシーンは当然ですが大好物ですw




こちらの【青空あらすじまとめ】の流れに沿って感想を書いていきますのでよろしければご参照ください。






(34)
ジュンプラ回想(31)の続きになります。ここの場面では、はまおさんの濡れ場における名女優っぷり(笑)が冴え渡る!!!!


荒い呼吸とともに再び一年前の305号室。ベッドの上では託生がギイに押し倒されています。身に着けていた衣服はすでに剥ぎ取られたのか無防備に素肌を晒していて、「嫌だよ、ギイ」、と口では抗う託生ですが、ギイの肩を押し返して本気で抵抗するわけでは無く、その両手はどうすることも出来ないままギイに押さえ込まれてしまいます。ギイは託生の声には耳を貸さず、組み敷きながら託生の首筋から鎖骨、胸元へとがっつくように忙しなくキスをしていき、合間に自分のシャツをガバッと脱ぎ捨てるんですね。まあ、これが!! 片手で実に器用に脱ぐんだわー相当慣れてる手つきなんだわーあーいつもこうやってんだー、みたいな(笑)?


嫌だよと言ってみせた託生ですが、その表情をみるとギイに抱かれることを嫌がっているんじゃなくて、ギイに抱かれることで感じてしまう自分自身を怖れているような嫌がっているような顔なんですよ。いやー凄いわー女優だわー(笑)。さらに凄いなと思ったのが、おへそのあたりまでキスしていたギイが再び上に戻ってきて、ギイは夢中で託生にキスしてくるのにそれには決して応えまいとくちびるを固く閉ざして「んー」って感じで抵抗してみせた託生ね。な、な、なんたる乙女力!!!! こんな可憐な抵抗、二次元以外でみたことないわっっ!!!!


あくまでも自分を受け入れようとしない託生に気づき、昂ぶっていたギイがせつなげな吐息をはあっと漏らしながらこう言うんですよ、「オレじゃだめか? オレに抱かれるのはそんなに嫌か?」託生が本当に嫌なのは抱かれることじゃなくて、抱かれることでギイに自分の秘密が露呈してしまうことなのに、それを誤解しているギイにこんな悲しい顔をさせてしまっている。これまでみたことがないギイの気弱な姿と言葉に託生はほだされちゃったのか、再び求めてきたギイのキスに、今度は目を閉じて応えるんです。やっと受け入れられたと思ったのかギイはくちびるへのキスもそこそこに首筋へと顔を埋めて徐々に下がりながら託生の身体にキスを降らせていきます。そのキスに感じてしまう自分を押さえきれなくて、思わず託生が口走ったのが、


「ギイ、ダメっ」


……あのね、この、「ギイ、ダメっ」、は本当に本当にホンッッットーに凄かった!!!! 私、一時BLCDを百枚単位で聴いていた頃があったんですが、これまでに聴いたどの受け声よりも甘くてちっとも拒んでいない「ダメ」だった!!!! あんなにも甘やかな拒絶は生まれてこの方聴いたことが無いと言ってもいいくらいたまらん「ダメ」だった!!!!(大興奮)なんていうかなー……己に眠る雄の部分を刺激する程破壊力のある甘い「ダメ」でしたよ(コラ)もうね、さすがの名女優っぷりですわ!! これかなり真剣に褒め言葉ですから!! 濡れ場で最も発揮される、あのこのどこまでも無垢を思わせる儚さと可憐さ、それと同時に存在している真逆のそこはかとない艶やかさは、同年代のどの女優にも負けないと本気で思う。……繰り返しますけど、この場合これは褒め言葉です。だって託生はヒロインだから(真顔)


キスを許されたことでギイは託生が自分の想いを受け入れてくれたものだと思っていますから、甘い声で「ダメ」と言われようがもう行為を止めたりしません。託生の耳元に口を寄せて興奮したうわずった声でその名を囁きます。ところがこの熱い囁きが託生のトラウマを蘇らせてしまう。「託生」と自分を求めるギイの熱っぽい声が兄のものと被さり、同じように組み敷かれた過去が過ぎったんでしょう。自分に欲情したギイとかつての兄の姿がオーバーラップして、託生の意識を混乱させていたのかもしれません。途端、身体に蘇った感覚に怯えるようにばっと目を見開いて、これから持たされるすべてに耐えようと、託生は固く固く己が手を握り締めてしまうのでした。




そういうワケで、本編初、2回目のベッドシーンです。305号室の託生のベッドで、という設定上(託生のベッドは左側)、カメラのメインアングルはベッドの右サイドから撮っています。(15)のゼロ番でのベッドシーンは左サイドからのアングルでしたから、過去と現在、二つのベッドシーンを形式上も対照的にみせたい意図もそこにはあるんじゃないかと推測してみたり。ゼロ番での現在の託生とギイの愛し合い方はお互いにお互いを同じだけ欲しいと思って求め貪り合う濃密な恋人同士としての対等なメイクラブで、一年前305号室での二人のはじめては、途中まではギイが無理矢理託生を手に入れようとして一方的に求めるだけのセックス。託生は嫌がりながらも心底拒んではいないという難しい状況だと思うんですが、これもちゃんと二人とも演じ分けているのがはっきりわかる。凄いわ。

おそらく今回のベッドシーンは撮影終盤に二日連続で現在→過去の順に撮られたんだと思うんですが、現在と過去と、その時点でのキャラクターの心情を、託生として、ギイとして、役者二人がしっかり理解出来ているからこそ、見た目も髪型もほとんど変わらないし、部屋もベッドもほぼ変わらないのに、全然違う印象を観る側に与えてくれるんじゃないでしょうか。



あと、この場面、音がね、かなりリアルです。役者二人まさに迫真の演技!! 荒く昂ぶった息遣いとか甘くせつなげな吐息とか素肌を這い回ったり吸ったときのリップ音とかそして極めつけが思わず漏れたマジ喘ぎ!!!! 「嫌だよ」と「ダメ」の後に1回ずつあったと記憶。DVDを入手した際には是非ともヘッドホンでご確認いただきたいです!!




過去と現在の対比という意味ではこのあとのピロートーク比較がもっとわかりやすいのですが、それはまた次回以降の本編感想にて。……今回も一場面で語りすぎた(笑)。