そして青空は永遠に晴れたまま。

奇跡の2.5次元役者・浜尾京介の芸能活動復帰をのんびり待機中。

101223

思えば一年前の今日、仙台にて初めて『美貌のディテイル』を観たのでした。
……嗚呼感慨深い。なのでちょうど同じ時間、13時頃から美貌をひさびさにフルでしっかり観ました。



やっぱり私は美貌が好きです。あのお話が大好きです。ギイタクだけでがっつり81分間描いてもらう贅沢を、一度でも味わってしまっては、Pure程度で満足出来るはずがないのだ。それは出番的な意味でもそうだし、託生とギイの描写にみえる適当さも到底満足出来るシロモノではないんですよね。


私はただ闇雲にPureが好きじゃないと叫んでいるのではなくて、託生とギイを、ギイタクを至上のものとして盲目的に愛しているけど、すでに試写会から通算したら私は7回もPure本編を観たワケでして、そうなるとやっぱりギイタクの違和感や残念な部分も目に付いてくる。


Pureのギイタク部分は、撮影時間が圧倒的に無かったせいとはいえ、あまりにも役者に委ねすぎた部分が画に出てしまっている気がする。監督、「信頼」「安定」という言葉に甘えて任せすぎですよお(笑)。



浜尾は託生として演技にボロが出る程の出番すら無かったけど(泣)、大ちゃんは……うん、かなり大ちゃん自身にギイが近づいたというか、三年7月時点のギイとしてみるとあれ? って違和感を覚えたところが実は結構あった。個人的に一番違和感があったのはギイの台詞回し。何故あれに監督の指導が入らなかったのか何度観ても疑問に思う。……本読みもしてないし、撮り直す時間が無かったから、だよね?


浜尾の託生に駄目出しするとしたら色が黒すぎるところだけかな(笑)。まあ仕方無いんですけどね。あの夏、浜尾が一番日焼けしていた頃にPureの撮影だったんだもん。あのタイミングで無理矢理タクミくん新作映画を撮ろうと企画した製作サイドの問題でしょう。これが元凶。前夜までアグリで撮影していたことを思えば、よくぞあそこまで表情や仕草や台詞回しに至るまで託生として違和感無くこなせたと思います。


ギイタクのシーンに関して言えば、付け足した部分は本当に付け足し。あそこ無くても全然話通じるし、昼間浮気現場(穏やかじゃないな)を見つけておいて、なんでギイは夜になって託生連れだしてんの? ってツッコミ入れたい。ギイなら即トイレでも連れ込んでオシオキでしょ(笑)? もうね、あれは完全に前後つながり無視のギイタクファンサービスです。(でもアレが無かったら本当にギイタク不足で飢え死んでいたけどね)


ロケーションも学校がみえる真正面の場所ってオイオイ、だし、しかもラストカットの場所と若干かぶってるし……適当だなあ(笑)。移動する時間も惜しかった? 日が暮れてから3時間ぐらいしか無かったものね。で、時間が足りなくて演技を二人の間合いに委ねすぎてしまった結果、これは果たして託生とギイなのか、それとも浜尾と大ちゃんなのか、その境目が曖昧すぎたというか混ざりすぎてしまっていた、と思います。


……でもまあこれは彼らのファン的にはオッケー、なひとも多いの、かも(笑)?(オイ)


役と素の境目がわからなくなるぐらいまで託生とギイが彼ら自身に馴染んだ結果と思えば……これはこれで素敵かもしれないですが。



そもそも彼ら自身の役者としての関わりと、作品内での時間経過がここまで虹色、美貌と奇跡的にシンクロしたのが映画のタクミくんだと私は思っていて、今回のギイタクは、劇中で彼ら自身に特に問題を抱えていないし、互いを想い合う穏やかな状態は、二人が恋愛関係であることを除けば、特に意識して演じなくても、彼らのそのままの雰囲気で画に出てしまったとしても不思議では無い。


約一週間の合宿状態でみっちり集中して短くも濃密な撮影時間がとれた三洲と真行寺には、彼らが初顔合わせであるというだけではなくさらに深い演技面の要求で、監督は1から10まで口出ししたのでしょう。その監督が、おそらくはそれなりに妥協して、託生とギイの彼ら自身に委ねるしかなかったというのが、『Pure』という作品のある意味限界で、そこが私が納得出来なかったり不満に感じるところなんだろうなあ……。


美貌の浜尾託生と大ちゃんギイに感じた、研ぎ澄まされた刃のようなお互いの役者魂を限界までぶつけ合った、あの緊張感が無かった。まあ、そりゃ当然です。Pureですから。メインじゃないですから。



だからこそ、「次」、を渇望してしまうワケですよ。彼らの刃が交わって火花を散らし鎬を削るところを、対等な役者魂のぶつかりを、今の彼らで観てみたい。これは、美貌で彼らのギイタクに魅せられた方ならきっとおわかりいただける感覚ではないかと思います。



「次」が叶うなら。
そのときには時間もたっぷり確保して、監督に鬼のように口出しされて戦ってきてくださいね(笑)。