そして青空は永遠に晴れたまま。

奇跡の2.5次元役者・浜尾京介の芸能活動復帰をのんびり待機中。

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映画タクミくんプチコラムその7。

“BL脳で読み解く映画『虹色の硝子』” 前編。




美貌メイキングギイタク編の感想がまだなのですが、

とりあえずこちらをプチコラムで先に更新しておきます。


新しくなったTVで虹色を見てたらなんかいろいろとネタが

浮かんできて、これは今書かないと!! と我慢が出来なくてw


※今回はとにかくとことん下世話なネタですのでご注意!!!!

  (あと、原作のネタバレもバンバンしています!!)



今回の記事を書く大前提として、まずは私のなかにある託生観を

お話ししておく必要があるので、長くなりますがお付き合いください。


基本的に託生は、心の繋がりだけじゃ駄目な子だと思っています。

身体を繋げることによって一番ギイの愛情を確認し安心する子だと。

それはやっぱり託生の抱えていたトラウマに起因するところで、

実の兄によって性的虐待を受けていたあいだ、ずっと託生は
抱かれて感じることを不条理にも罪悪だと詰られ続けてきた子でした。

その呪縛から託生を掬い上げたのがギイで、掬い上げた方法は

半ば無理矢理託生を抱いて、抱かれて感じるのは悪いことじゃない

愛し合う者同士ならごく自然なことだと繰り返し身体で教えることで

託生はギイと恋人同士の関係を受け入れ、兄のトラウマも克服出来た。

二人の始まりがそうだっただけに、その後の原作でも託生が不安定に

なると、ギイが押し倒して身体で慰めて……というパターンが多いです。

つまり、託生という子は極論を言えば、身体を求められなくなったら

自分はもうギイに愛される価値が無くなったと、そう思ってトラウマが

復活しても不思議では無いと私は考えているんです。


検索でたどり着いたブログ等の虹色の感想で時折見かけたのが、

「タクミくんシリーズに濃厚なラブシーンは必要無い」というご意見。

確かに原作におけるラブシーンの描写はイマドキ貴重な程淡泊ですし、

先にメディア化されたドラマCDでも、ラブシーンは激しくて当然という

風潮のあるBLCD業界において超初心者向けと言われるくらいに、

チュウしてちょっと色っぽく吐息漏らしてフェイドアウト、みたいな感じw

(ドラマCDは原作を忠実に音声化するのが目的なのでこれで良いとして)


でも、私はそうじゃないだろうと思ってるんですよね。

原作は敢えて描写されていないだけで、むしろ行間を読め、ですよ。

原作者ごとうしのぶの持ち味、描写こそあっさりだから誤魔化されがちですが

託生とギイって同室なのをイイコトに解禁後は結構お盛んなんですよw

私は、託生とギイの関係ってセックス抜きには考えられないと思う。

はじまりがそうだったんですから。身体で繋がってないと心も揺れる。

だから、もし卒業後にギイがNY、託生が日本という遠距離になったら

この二人はきっと続かない、自然消滅で駄目になると私は思っています。

ギイ、絶対に託生をNYへ連れて行くんだよ!!!! というのは余談でしたw



というコトで、ここまでが大前提。

では、そういう視点でもって、映画『虹色の硝子』を観てみましょうw

以下、託生とギイを中心に時系列で整理しつつ途中までのあらすじ。




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【一日目】

ギイ帰国の朝。

一週間ぶりの再会でクラスメイトの前公然キス。

→その晩、寮の部屋で。

ギイの誘いに部屋の灯りをつけ話し合いたい託生。

押し倒したものの未遂で託生を放置しさっさと寝るギイ。


【二日目】

朝、ギイは託生を置いて先に登校。

託生の問いにもどことなく素っ気ないギイ。

→放課後?寮への帰り道。

昨日のことを謝る託生。

ギイ、託生に森田をパーティーに誘うよう言う。


【三日目】

昼休み、図書室で。託生、森田と初会話。

探りながら話すもパーティーへは誘えない。

→その晩、寮の部屋で。託生とギイの会話。

何故森田なのかを尋ねてもギイに誤魔化される。

不信を抱く託生。そんな託生に森田を早く誘えと言い、

託生に背を向けて一人先に横になるギイ。


【四日目】

休憩時間。渡り廊下で森田とすれ違うギイと託生たち。

すれ違いざま森田を褒めるギイ。嫉妬する託生。

森田を今日中に誘えとギイは託生に念押しする。

→放課後。渡り廊下で森田と再び会話するも

結局託生は森田をパーティーに誘えない。

→その晩。部屋に帰ってきたギイ。

森田を誘ったか問われ、断られたと嘘を吐く託生。

ギイの態度に怒った託生は布団に潜り込み背を向ける。

なにも言わずに灯りを消して部屋を出て行くギイ。


【五日目】

授業中。ギイの横顔をせつなげに見つめる託生。

健志の様子を気にして託生の視線には気づかないギイ。

→放課後。赤池たちと寮への帰り道。

明日パーティーをやると言うギイ。森田のことを訊いても

とにかくパーティーをやるとだけしかギイは言わない。

託生はギイを見つめるしかない。


【六日目】

パーティー当日。赤池と秘密のトンネルで。

ギイの心変わりを訴え、ギイがわからないと

ここ数日のギイへの不安を赤池に打ち明ける託生。

ヴァイオリンを弾きながら託生は嫉妬に駆られる。

逃げ出す託生。追いかけるギイ。

途中で捕まえて激情に昂ぶる託生をキスで鎮めるギイ。

このパーティーの真意を聞かされる託生。


【七日目】

退学する健志を見送る託生とギイたち。

ギイが健志の退学に秘められた真実を託生に打ち明ける。

はじめて弱さを見せるギイ。託生はギイを背中から抱き締める。

→寮の部屋。

まだ帰ってこないギイのベッドに倒れ込む託生。

自分のギイへの想いと森田の健志への想いのシンクロに気づく。


【それから二日後の水曜日(九日目)】

健志のお見舞いに行くギイと託生。森田を発見。

→その晩。

ギイの誘いに応じて託生はギイのベッドに入る。

尋ねてくる託生の言葉を遮って覆い被さってくるギイ。

託生はギイを拒むが、ギイは再度ベッドへ押し倒す。

縋るように求めてくるギイの背を抱き締め返す託生……



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二日目と三日目がもしかしたら同じ日の出来事かもしれません。

ただ二日目、託生がギイを探しているのは放課後だと思うんです。

あと託生とギイの階段下りながらの会話は寮への帰り道だと推測。

なので託生が森田を探しに行った昼休みは翌日だと判断しました。



物語の最初、観客の度肝を抜いた開始2分35秒でのキスシーン!!

この時点でギイは一週間ぶりに祠堂学院へ帰ってきたワケですね。

一週間の御無沙汰ですから、当然その晩、ギイは託生を誘います。

「なあ託生。こっちにこないか」 風呂上がりの託生が部屋に戻るなり

イキナリですギイ君ヤル気満々です声もエロオヤジ風です(;´∀`)

でも託生は今朝の公然ちゅーにまだ納得がいっていないので、

そんな気分じゃねーよと灯りを点けて今夜はギイと話し合いの構え。

ギイは話し合いよりも一週間ぶりのボディートークがしたいんです。

「今は誰も見てない。これならいいだろ?それか、これなら…」とか

言いくるめて託生を押し倒しなし崩し的にエッチに持ち込もうとします。

託生も「もう、ギイっ、そうやってごまかさないでよ」と口では言いつつ、

やっぱり一週間ぶりでまんざらではないのかギイを拒むわけでもない。

ところがなにも知らない託生が今のギイにとってのNGワード「退学」に

触れてしまったために、「こんなときに、そんなこと簡単に口にするな」と

あれだけヤル気で盛ってたくせにギイはすっと身を引いちゃうんですね。

「……もう寝よう。おやすみ」と、託生に背を向けて一人で先に寝ちゃう。

なんてオトコだあああ!!!! 健志のことがあるとはいえ崎さん最低です><

煽るだけ煽られて、押し倒されて服も半分脱がされたような状態で放置

された託生は、この中途半端に昂ぶった身も心もどうしたらいいのよギイ?!

ホントこのギイ、ありえない(#´ω`) いくら健志のことで余裕が無くても

託生はそのことを知らないんだから八つ当たるなよおおお!!!!


二日目の朝、おそらく昨夜は悶々としながら眠った託生が目覚めると、

ギイのベッドはすでにもぬけの殻。起こしもせずに置いて行かれました。

あんな状態で託生を一人放置しておいて、一切のフォローもしないで

先に行くなんてまたまたギイ、翌朝の態度として最低ですぅヽ(#`д´)ノ

教室でもどこか素っ気ないギイの態度に自分が悪かったのかと託生は

「ねえ、ギイ。昨日のこと、気にさわったなら謝るよ」と素直な態度なのに

ギイはと言えば、「ふーん?じゃあ託生は俺の機嫌を取り戻したいわけだ」

……完全に調子に乗ってますねギイ君(#´ω`) さらにギイは託生に対して

一年生をパーティーに誘えなんて言い出すんですからもうホントにィイイ!!!!


三日目。ギイがパーティーに誘いたい一年生の森田徹は可愛い子でした。

しかもその夜、なんで森田を誘うのかを訊く託生にギイは、「パーティーに

華は不可欠だろ?彼は一年生の中でも一番の美形だからな」なんて言うから

「ギイ……あの子、好みなの?」と、託生は嫉妬心をチラリと垣間見せたのに

とにかく早く森田を誘えと言うだけのギイ。そして託生には触れようともせず、

背を向けてあっさり寝てしまうんです。一日目の夜に続いてギイは同じように

託生に背を向けるんですよね。ギイに背を向けられることがどれだけ託生を

不安にさせているのか。このときの託生は理由ははっきりわからないけれど、

自分がギイの機嫌を損ねてしまって行為を中断したあの夜をきっかけに、

ギイの想いが自分から離れていったような気持ちになっても無理はないです。

自分に背を向けて一人で寝てしまうギイ。今夜はベッドに誘ってもくれません。

そしてまるで自分に取って替わるように、あの美形の一年生にギイの興味が

向けられているという揺るぎない事実が託生をさらに不安にするのです。


四日目。渡り廊下で森田とすれ違う瞬間、「やっぱりいいな、アイツ」なんて

わざわざ託生に言うギイ。あとでわかることですが、ギイは嫉妬する託生を

愛情確認として少しうれしがっていた節があります。えーそれってどうなの?

駄目押しで「必ず今日中に誘えよ」なんて言われて、託生は仕方なく森田と

再度会話を試みますが、森田は「あんな素敵なひとたちとおつきあいされて」

いる託生を羨ましいとキラキラした目で言っちゃうから、“素敵なひと=ギイ”

と思った託生は、女の勘じゃないですけどw 二人を近づけてはいけないと、

直感したんでしょう。結局森田をパーティーには誘わないまま別れます。

その晩、部屋に帰って来たギイは開口一番「託生、森田徹は誘ったか?」と

訊くんですがこれもさー、帰って来るなりまた森田か、とイラッとしますよね。

託生は誘ったけれど「用事があって来れないって」と嘘を吐いてしまいます。

そんな託生の気持ちを知ってか知らずかギイは暢気に「森田君がいないと、

意味が無いんだよなあ」とか言うから、さすがにムカッとしたらしい託生は

声も低いトーンで「そんなに森田君が良いんだ、ギイは」 ここまで託生は

チラチラとギイを伺っていましたがギイはまともに託生を見てもいません。

ようやく託生を見たギイが言ったことは、「誘うとき、俺の名前出したか?」

またもや森田絡みのこと。自分の名前を出して誘えば「出せば一発だ」と

傲慢なまでのギイの自信に、遂に我慢出来なくなった託生は立ち上がり

「ギイの自信過剰…っ」と言い放って、今度は自分からギイに背を向けて

布団に潜り込んでしまいます。自分の怒った態度を見て、ギイから折れて

近づいてくれることをおそらく期待していたと思うんですよねここの託生。

でもギイはなにも言ってくれない。宥めようと託生の肩に触れることもない。

ただ電気を消して部屋を出て行ってしまう。託生を置いていってしまう。

ドアの閉まる音を聞いている託生の目が潤んできらめいてるんですよね。

一人残された部屋で起き上がり、ギイが出て行ったドアを見つめる託生。

窓からの明かりに照らし出された託生の横顔がとてもせつないです。


五日目。授業中、すぐ隣にいるのに、ギイの心は今託生にありません。

実際には健志のことで頭がいっぱいだったからなんですが、託生が

せつなげにギイを見つめても、ギイはその視線に気づきもしない。

ここの場面での託生のモノローグがまたせつないですよね。

(あれから…一度も一緒に寝てない。

 やっぱり、ギイは森田君のことが…

 僕にはもう飽きてしまって…それで、森田君に…)

これが、上で述べた私の考える託生観を、少なくともこの作品のなかに

おいては裏付けている気がしてならないんですが、このモノローグでの

一番のポイントは、「あれから…一度も一緒に寝てない」だと思います。

「あれから」の「あれ」は勿論、一日目に行為途中でギイがやめちゃった

あの夜のことを指していて、「一度も一緒に寝てない」は、つまりあれから

一度もセックスしてないってことですよね。セックスどころかキスも抱擁も

手を触れることすらほとんど無かったんじゃないかと思います。

無意識なのかわざとなのかギイは可能な限り託生への接触を避けていた

ようにも思えますし、ギイがアメリカに行っていたという一週間を含めたら、

もう十日以上もエッチしてないってことだもんね。それまでの頻度を思えば

身体で繋がることでなにより確かなギイの愛情を感じ安堵する託生にとって

この仕打ち、ギイの心が自分から離れたのだと思うのに十分だったでしょう。




思いっきり途中ですが(盛り上がってきたところですがw)、

あまりにもだらだら長くなりすぎたのでここで切って一度更新します。

この続きは明日必ず!! (;´∀`)