そして青空は永遠に晴れたまま。

奇跡の2.5次元役者・浜尾京介の芸能活動復帰をのんびり待機中。

100209


映画タクミくんプチコラムその3。

“映画制作における監督というコンダクターの存在”




前回の記事にたくさんのコメントありがとうございます。

やはり映画版春風に対しては皆さんなにかしら抱えて

いらっしゃるものがあるようで、そんな皆さんのご意見を

読ませていただいて、春風と虹色・美貌との比較において

まだ触れておきたいことが私のなかにも出てきましたので

予告を変更して少しだけ3回目の記事をお送りいたします。


映画版春風と映画版虹色でこの映画版タクミくんシリーズが

同シリーズを謳いながらまったくの別物に変わったことは

両作品をごらんになった方には一目瞭然だと思います。

それでは具体的には一体なにが変わったのか?


まずわかりやすいように1・2・3とスタッフの比較をしてみました。




【共通点】

 ・シリーズ三作に共通

    ・・・三木・片山プロデューサー、脚本家金杉氏

 ・シリーズ1・2に共通・・・衣装担当沢柳氏

 ・シリーズ2・3に共通・・・衣装担当手塚氏


【変更点】

 ・シリーズ1 → 2で変更

    ・・・プロデューサー2名+脚本・衣装以外全スタッフ

       製作:バンダイビジュアル・トライネット → エースデュース

 ・シリーズ2 → 3で変更

    ・・・製作・プロデューサー1名、美術、制作担当、ヘアメイク、

      スチール、製作:エースデュース → ポニーキャニオン

 ・シリーズ2 → 3で追加・・・企画統括2名



このように、シリーズ二作目において制作陣はほぼ総入れ替え。

思い切った大手術が行われたのは明らかですね。


逆に虹色から美貌では、制作の主要スタッフはほとんど残留しており、

メインキャストの続投もあって、さらに円熟味の増した現場だったと

想像するのは容易いです。


あ、そうそう。

私、2→3で衣装さんが変わったとばかり思っていたのですが、

(だから今回の衣装は似合ってないんだとグチグチ言ってましたw)

虹色のスタッフロールで確認したところ、春風・虹色とトップクレジット

だった方が抜けて、虹色で2番目に表記されていた方が

美貌ではメイン担当として名前を載せているのだと判明しました。

衣装さん、もし次回があるならもっとキャストに似合う服で頼みます!!



三作共通プロデューサーの一人、三木さんは、仙台試写会では

場内アナウンスとトークショウのMCまでやっていた方でして、

プロデューサー様なのになんという家内制手工業なの!! と思ったりw

それ以後も試写会ではロビーやら物販やらに普通にいてたり、

公開初日のイメージフォーラムでも劇場内をウロウロしていたりで

なんだか勝手に親近感の湧くおじさまです。仙台での話しぶりでは

四作目も作りたそうだったので、製作プロデューサーということは

この方が様々な方面で調整して初めてGOサインが出るのでしょう。

おお……ならば今後もいろいろとがんばってもらわなくては!!!! (≧A≦)



そして以前に調べたときに私が一番驚いたのは、

脚本を担当したのが春風、虹色、美貌三作とも同じ方だということ!!!!


工工エェ(´Д`)ェエ工〜?!!! 絶対嘘でしょ?!!! と最初は思いました。


だって、映画版春風の脚本の拙さというか切り貼り感といったら!!

反省点で確実にやり玉に挙げられるぐらい酷かったですよね。

比べて映画版虹色の脚本、原作からのブラッシュアップぶりは

一部では原作より映画版のオチの方がイイとまで言わせる程で。

それが同じ人物だったなんて信じられないいいっっ!!!!


落ち着いて考えると脚本に関しては、メイキングや試写会等での

監督の発言を見るに、おそらく原作からのエピソードの選出や、

原作→映画の改訂案を出すのは監督が中心となる作業で、

脚本家の役割というのはそれらを繋ぎ合わせて台本に仕上げる

その作業だけなのではないかと思ったんですよ。


監督の役割というのは、よくオーケストラの指揮者に例えられます。

虹色や美貌の場合、横井監督は撮影現場で役者に逐一演技指導し、

場面を演出し、カット割りを指示し、ときには脚本を削ったり加えたり、

そして撮り終えた荒削りなフィルムを作品として世に送り出すための

最終的な編集作業もすべて監督の手によるものですよね。


私は春風のメイキングを見ていないので、春風のとき横山監督が

現場でどのような演技指導や演出をしていたのかはわかりませんが

映像特典のトークショーを見る限りなんというか……うーん(;´ω`)

はじめキャストの一人かと思ったぐらい役者とのスタンスが近いというか

良く言うとフランク、悪く言うと馴れ馴れしい?なんせタメ語だしなあ。

一度春風メイキングも見てみるべきかもしれない……く、苦行。


キャストは皆、どんな現場でも一生懸命やってると思うんです。

要求されたことに自分の最大限の力で応えようとがんばったはず。

それをまとめ上げるコンダクター=監督次第でここまで違うのか、と。

たとえばソリストがどんなに卓越した演奏技術を持っていたとしても、

指揮者が彼らを一つの音色に奏でられなければオケはバラバラ。

ましてや映画タクミくんのソリストはまだまだ未熟な若者達です。

多分、当初この企画は“ミュキャス周辺イケメンでびーえるさせちゃおう”

みたいな浅はかな狙いの元、キャスティングまずありきで始まった

のではないかと思っているんですが、そうした第一弾春風のときの

見通しの甘さは出来上がった作品にありありと表れていますよね。

というか、イケメンBLパラダイスをさせたかったのなら使う原作を

南●兼とか若●京子とかにすればよかったのよっっ (>_<)


まあそこはやはりボーイズラブの原点小説の一つであるところの

“タクミくんシリーズ” というネームバリューが必要だったんでしょう。

原作ファンにとっても実写BLファンにとってもキャストファンにとっても

あれは不幸な巡り合わせだった……のかしら?いやいや待った。

春風が好きであのノリを楽しんでいるファン層も確実にいるようですし、

不幸だったと断言するのは虹色・美貌ファンのエゴというもの。

ただ、タクミくん原作ファンとごとう先生は怒っていいと思うよ(;´∀`)

私はそれなりに深い想い入れのある十数年来の原作読者なので怒ります。




監督というコンダクターの存在は本当に作品を左右する大黒柱。

と、結論はありふれたものですが、まあ横井監督万歳ってコトで。

そんな監督に二作も主演で撮ってもらえた浜尾は幸せ者ですねv


とりあえず私のナンチャッテ映画版春風論はここまでにしておいて

次はお気楽な萌え話題で書きたいと思います(*´∀`)